目次 Index
新規上場・IPO時の
チェックポイント
AI分析
AI-Analysis
■AI分析
IPOの情報をAIが統計的に傾向を分析。
5に近いほど公募価格に対して初値の上昇率が高い傾向を示す。
人気基準 |
スケール基準 |
公募売出基準 |
上場基準 |
市場環境(公募期間) |
事業性基準 |
5 |
1 |
3 |
5 |
3 |
5 |
※傾向の分析であり、結果を保証するものでは一切ありません。
株式の購入や売却等を勧誘するものではなく、また、投資アドバイスでもありません。
※詳しくは免責事項を確認ください。
■AI分析チャート
<IPO条件の傾向が近い過去上場の銘柄群>
名称 |
初値 変化率 |
| +42.9% |
| +25.3% |
| +191.7% |
| +48.5% |
| +70.0% |
| +72.7% |
会社概要 CompanyOverview
- 会社名称:Appier Group
- 概要:最先端の機械学習を活用したAI技術によって、マーケティングとセールスの領域において、企業の持つデータが真の価値を発揮することを可能にするAIプラットフォームの提供です
- 業種セクターは、情報・通信業です
- 東証マザーズに上場予定です。
- 企業規模は、(上場前)想定時価総額が、
(公募増資前)約1,452億円 (公募増資後)約1,598億円です
- 主幹事証券会社は、SMBC日興・みずほ・BofAです。
https://www.appier.com/ja/
まとめ Summary
- AIを活用したマーケティングやセールス領域のソリューションを提供
- 収入の約96%がリカーリング収入である
- 収益体系は、プロダクトによって従量課金制とサブスクリプションの月額課金制がある
- 月次解約率は約0.8%まで低下してきている
- 創業は台湾だが、組織再編によって日本がグループ会社として日本上場企業となる
新規公開情報
Initial Public Offering Memo
■上場前時価総額・発行比率・希薄化比率・ロックアップ解除情報
- 企業規模は、(上場前)想定時価総額が、
(公募増資前)約1,452億円 (公募増資後)約1,598億円です
- 公募総額は、145.6億円です
- 売出総額は、168.3億円です
- 公募増資による希薄化率は、約10%です
- 売出率は、約12%です
- 発行済株式数は、(公募前)90,771,490株です、
(公募後)99,872,490株です
- 新株予約権等の希薄化株数は、2,172,490株です
- 180日ロックアップ解除(当初予定)日は、2021年09月25日です
- 360日ロックアップ解除(当初予定)日は、2022年03月24日です
■申込/購入スケジュール情報
- 抽選(申込)期間:
2021年03月15日(月)~2021年03月19日(金)
購入する権利を得るために抽選の申込をする期間
- 当選発表日 :
2021年03月22日(月)
当選とともに購入価格(公募/売出価格)が決定する日付
- 購入(申込)期間:
2021年03月23日(火)~2021年03月26日(金)
当選した際に購入の意思表示(申込)をする期間
- 上場日予定日 :
2021年03月30日(火)
■公募売出詳細情報
- 申込株数単位:100株 (当選に必要な申込金額は、160,000円)
- 想定発行価格は、1400円です
- 仮条件は、1400円-1600円です
- 公募/売出価格は、1600円です
- 上場初値は、2030円です(+26.9%)
- 公募株数は、9,101,000株です
(国内募集:1,716,600株+海外募集:7,384,400株)
- 売出株数は、10,515,900株です
(国内売出:3,187,700株+海外売出:7,328,200株)
- 国内当選口数は、49,043口です
- 主幹事証券会社は、SMBC日興証券/みずほ証券/BofA証券です
(当選口数が多い)
- その他幹事証券会社は、野村證券/楽天証券/SBI証券/UBS証券です
(主幹事より当選口数が少ない)
複数の幹事証券会社に申込するとより当選しやすくなります
SMBC日興 |
みずほ |
BofA |
野村 |
楽天 |
SBI |
UBS |
主幹事 |
主幹事 |
主幹事 |
幹事 |
幹事 |
幹事 |
幹事 |
■公募売出条件履歴
|
更新日 |
想定価格 |
仮条件 |
公募売出価格 |
初期募集時 | 2021-02-24 | 1400円 | | |
仮条件決定時 | 2021-03-12 | | 1400~1600円 | |
価格決定時 | 2021-03-22 | | | 1600円 |
|
更新日 |
公募 国内海外 合計株数 |
公募 (海外割当) |
売出&OA 国内海外 合計株数 |
売出 (国内割当) |
売出 (海外割当) |
OA (国内割当) |
OA (海外割当) |
初期募集時 | 2021-02-24 | 9,101,000 | 4,738,600 | 9,774,200 | 2,203,000 | 6,586,500 | 984,700 | 0 |
仮条件決定時 | 2021-03-12 | 9,101,000 | 6,403,600 | 10,515,900 | 2,203,000 | 7,328,200 | 984,700 | 0 |
価格決定時 | 2021-03-22 | 9,101,000 | 7,384,400 | 10,515,900 | 2,203,000 | 7,328,200 | 984,700 | 0 |
※:( )は内訳を表す 例:公募(海外割当)の場合、公募の国内割当と海外割当があり、そのうち海外割当分を示す
事業概要 BusinessOverview
事業概要は、
マーケティングやセールス領域における、
人工知能を活用したマーケティングツールの提供です。
プロダクトには、潜在ユーザの予測・獲得を支援する「CrossX」、
ユーザの維持・関係構築を支援する「AIQUA」、
購買・アクションへの動機づけを支援する「AiDeal」、
オーディエンス・インテリジェンス機能「AIXON」があります。
事業情報 Business Memo
事業構成(または売上構成)について
FY20/12期の売上構成は、
事業(または売上)について
AISaaS事業は、
マーケティング・セールス領域におけるAIツールを提供しています。
大きく4つのプロダクトがあります。
①AIが最も生涯価値の高いユーザーを予測し最適なチャネルで獲得することで投資対効果を実現する「CrossX」
②AIによるユーザーの将来行動予測に基づいて、
さまざまなチャネルを通じてパーソナライズされたメッセージを提供することで関係構築を維持する「AIQUA」
※メッセージには、ウェブプッシュ・Eメール・SMS・などのチャネルを利用します
③購入をためらっているユーザーをAIが発見し、
ユーザーに対して期間限定のディスカウントなどの効果的なオファーを提案し購入まで導く「AiDeal」
④ユーザーの行動を予測する最先端のAIを活用した予測モデルを
自動で構築することが可能な予測分析プラットフォーム「AIXON」
これらの機能を活用することで、
いままでは過去データのみに基づいて実施されていたマーケティングの意思決定を、
ユーザの行動を予測して先回りするものに昇華させ、ビジネスの機会損失を最小限に抑えることが可能になります。
PICKUP
収益貢献度について
4つのプロダクト、「CrossX」、「AIQUA」、「AiDeal」、「AIXON」のうち、
売上貢献度が一番高いソリューションが「CrossX」です。
「CrossX」では、ユーザのプロファイル、サイトデータ、ユーザ行動などのデータの組み合わせから、
質の高いユーザを見つけ、生涯価値などの将来の行動やパターンを予測し、収益貢献度の高いユーザーを予測します。
Appierグループに支払われる費用(収益)は、
キャンペーンやマーケティング活動の結果として
顧客企業が獲得したユーザーの数やアクティブユーザーの増加数に応じる料金体系となっています。
プロダクトの詳細説明:
「AIQUA」は、2018年にインドのベンチャー企業を買収して、
そのソリューションを再設計しAI機能を追加したツールです。
ユーザーに最適にパーソナライズされたメッセージを最適なタイミングで提供することで、
ユーザーとのエンゲージメントを強化します。
「AiDeal」は、2018年に日本のEmotion Intelligenceを買収して、
そのソリューションに機械学習の機能を追加したツールです。
一般的に、クーポン等の配布には2つの問題があり、
一つ目は、クーポンが無差別に配られたり、間違ったユーザーセグメントに向けられたりすると、
利益率が低下する一方で、全体の収益や利益が必ずしも増加するわけではない上に、
クーポンを過度に配布すると、ブランドイメージを損なう可能性があります。
2つ目は、eコマース企業内の能力が限られているために非効率的な手作業が発生し、
適切なツールの活用や分析ができていないため、
どのセグメントをターゲットにしてクーポンを配布すべきかを効果的に把握することができていないこと。
この2つの課題を解決するために、
AIによって、ユーザーが製品やサービスの購入を決定するに至るトリガーを見つけ出し、
購入をためらっているユーザーを検出します。
その上で、当該ユーザーに対し、
カスタマイズされた効果的なオファー(期間限定のディスカウントなど)を提案し、
購入まで導くことで、購買の頻度・確度を向上させ、収益性の向上を実現します。
また、カートの中に放置されていた商品を購入させるために、
限られた時間内にクーポンの有効期限を設定する機能も提供します。
「AIXON」は、
自社でデータサイエンティストを抱えることなく、膨大なユーザーデータを統合・強化して、
機械学習モデルを用いたシナリオに基づいてターゲットとなるオーディエンスの行動予測を
自動的に行うことが可能となる機能を提供します。
また、一般的には、AIの最適解は人間が理解しにくいことが多いのですが、
AIXONは、AIが導き出した結論の論拠を、顧客企業に分かりやすく説明・表示することができます。
収益体系について
リカーリング売上比率が高く、2020年12月期は、95.8%です。
月次解約率は約0.8%まで低下しています。
主力ソリューショのCrossXは、利用量ベースの価格体系となっています。
顧客企業がCrossXを利用して行う新規ユーザー獲得数等のためのマーケティング活動の利用量に応じた収益となります。
他のプロダクトは、
一定程度使用量が増えるごとに段階的に価格が引き上げられる方式を含む月額、
または年額課金型のサブスクリプション方式です。
期間中に高頻度で利用が増加すると売上増加の可能性があります。
顧客基盤について
グローバルに事業を拡大し、17の都市にオフィスがあります。
主要地域は、北東アジア地域(日本及び韓国)、グレーターチャイナ地域(中国、台湾及び香港)
以下のように幅広顧客がいますが、顧客企業の専属代理店として
サイバーエージェントが販売先の約20%を占めています。
売上の成長戦略について
既存顧客が他のプロダクトを追加利用することによる収益アップ「クロスセル」
既存顧客が既存プロダクトの利用頻度が増えることによる収益アップ「アップセル」
この2つの面を促進していくことと、機能追加のための企業買収(外部成長)を実施していくようです。
沿革について
2012年に台湾で創業し、14年にシンガポールに子会社設立
2014年には持ち株会社をケイマン諸島に設立したが、
2018年に日本に子会社を設立し、顧客の多くが日本企業と韓国企業であったことなどから、
事業拡大及び社会的信用度・知名度の向上の観点から日本で上場することとなり、
日本子会社をグループ会社として、海外子会社がその下に位置する組織変更を行っています。
事業が近い企業 Competitor
マーケティング支援プラットフォームという面では、
非上場企業にも複数のAI×マーケティングを実施する企業があります
今後上場が続くかもしれません